書評 3点の本: 2006年2月アーカイブ

ふたり 赤川 次郎ふたり
赤川 次郎
新潮社 1991/11
定価:¥ 500

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どこのクラブか、三人の女の子が、汗だくになって、グラウンドを走っている。 ――どうしてあんなにしてまで、走ったりするんだろう、と実加は思った。別に、オリンピックに出られるわけでもない。誰か誉めてくれるわけでもないじゃないか。 新潮文庫P217から
毎年思う。 新潮文庫の100冊で、なぜ赤川次郎は「ふたり」ばかり選ばれるんだ。 (赤川次郎の小説は角川のほうが質が高いからとかはおいといて)

自称「赤川次郎ファン」だが、
(ファンなのに自称ってへりくだる必要もないけど)
「ふたり」は、どうもいい印象がなかった。

10年以上前に読んだきりで、
内容は忘れる一方で、
毎年、ちっ、って思うので、
悪い印象
(あの本は無理やり感動さすためにストーリー捻じ曲げてたとか、
赤川次郎っぽくない本が選ばれてる)
ばかり増幅してしまうので、10年ぶりに再読。

最初、読んでて面白かった。
赤川次郎ぽくないこともなかった。
実加の最初の怠け癖や、目立とうとしない性格に共感を覚えたし、
お姉ちゃんが、
「私、あんたをいつも見てるから。いつもあんたのそばにいるからね。頑張ってるところを、私に見せてね」
って死ぬところなんか、泣きながら、ええ本やって読んでました。

でも、実際死んでから
ほんまにそばにいて姉が頭の中でささやくようになってから、
違和感があった。

この小説で一番の悲劇は、
姉に四六時中取り付かれ、プライバシーを侵害された
実加だと思う。
お姉ちゃん、早く成仏してと思う。

僕は、水分の取りすぎで
小便が普通にすると長いので、
早めにしまって、
少しパンツがぬれることがある。
そんなこといちいち注意されると、
わかってるよ、ほっといてくれって
ノイローゼになる。
黙ってても、こいつ分かってるのに黙ってるなって
ノイローゼになる。
お姉ちゃんがしずかちゃんみたいに、
「のびたさん、そんなもの早くしまって」ってせかして
さらにパンツがぬれたら
ノイローゼになる。

でも、主人公はほとんどそんなことはない。
自分は、あぺっぴろげにしたら困る生活をしてるに、
他の人はそうでもないのか、と思う。
僕は普通にうんこしてるだけでも、いや。

10年ぶりに読んで、なぜ嫌いだったか分かった。
主人公みたいにさっぱりしてないので
自分がゲスっぽい私生活をおくってると感じるからと、
赤川次郎の他の作品に比べて悲惨なことが起きた後の
事後処理が少ないので読後感がすっきりしない。
赤川次郎の「殺人よ、こんにちは」みたいに終わりきってなくて
まだ悲惨なままやんって感じ。

再読
書評(10点中) 3点
趣味は「読書」:ふたり

かもめのジョナサン リチャード・バックかもめのジョナサン
リチャード・バック
新潮社 1977/05
定価:¥ 500

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一日一冊とか、
読書感想文を提出しなくてはならないとか、
そういう人にとって、
名作とは、薄い本のことではないだろうか。
その上、ページの合間に写真なんか入ってると、
うひょーって、
感激しながら、ぱらぱらページをめくれる。(写真なんか見ない)
おまけに、名が通った小説で、
インテリぶって、また一冊読了しちゃったよ。
やっぱり、リチャード・バックはいいね。
とかなんとかいえる快感を味わえる、
薄い、写真でかせげる、世間に名作といわれてる、
3点セットそろった名作がこの本。

そういう下心が見えそうでやだなぁ
と思い、木を隠すならなんとやらということで、
いっぱい読んでるときに、ちらっと読んどく予定だったんだけど、
あまりにも今月は冊数が少ないのでお世話になりました。

本の内容は、嫌い。

五木寛之が翻訳をしてたので、
五木寛之ってこんな本を押すのか…とがっかりしてたら逆。

しかし、この物語が体質的に持っている一種独特の雰囲気がどうも肌に合わないのだ。ここにはうまく言えないけれども、高い場所から人々に何かを呼びかけているような響きがある。
新潮文庫P137 五木寛之の解説より

この本を読むのなら、五木寛之の解説がいい。
なぜ、この本がベストセラーになったのか。

自由、愛、高尚など、
観念ばかり先走っている。
かもめだから、
まず速く飛ぶことってなっているが、
人間だったら何を求めているのか。

こういう本こそ、
考え方に影響を受けやすい子供に有害と思うので、
陸上部の人間以外は
18歳以下禁止にしたほうがいいと思う。

再読
書評(10点中) 3点
趣味は「読書」:かもめのジョナサン

黄河の水―中国小史 鳥山喜一黄河の水―中国小史
鳥山喜一
角川書店 1972/10
定価:¥ 441

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学校で世界史の授業の時、
期待してたのに、裏切られた。
世界史の三国志って、1ページか!
授業だと飛ばされるし。
この本でも、三国時代、3ページ。

本書は、中国の歴史をあつかった本だが、癖がある。
へぇ~、歴史の教科書って、
一人で編纂したらこんなに癖がでるから複数でしてるのかと思う。

特に第二次世界大戦後の歴史は生きているので、
どうしても、歴史に感情移入して偏る。
第一読んでるほうも偏っている。
この本でも
○○年、(日本では○天皇の時代)など、
日本と比較したがるが、
満州事変や日中戦争での日本の関わりがあいまいな点が、
僕にはひっかかった。
昭和26年ごろに日本人が書いた
中国の歴史という点で読むと面白いのかもしれない。

中国は、歴史的に何回も他民族に征服されてきた。
当時、アメリカに初めて占領されていた日本は
中国に学ぶところがあったのかもしれない。

相当回数受験経験があるとはいえ、
センター試験で世界史100点をとった経験から、
歴史を勉強するなら、
絶対、世界史のような、細切れより、
各国史の方がわかりやすい。
けど、単純に中国の歴史を読むなら、
あまり面白くない本。
もし、日本の世界史の中国史がこの内容なら
中国人の立場なら、一言、言いたくなるかもしれない。

書評(10点中) 3点
趣味は「読書」:黄河の水

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