書評 5点の本: 2008年7月アーカイブ

昔、銀河英雄伝説で
専制君主制が勝利して終わったのを
アニメで見てて、
やっぱりフィクションだなぁと、
思った。

しかし最近、
環境が大きな問題になるにつれ、
国民が主権をもつ政体ではなく、
国家さえ自決権を剥奪して、
全世界的に
上から下を制限する
君主制にならないと、
地球環境は回復しないんじゃないかな
と、思う。

そんなわけで、
興味があったのは、
共和制から帝政に移行したローマ帝国。
この巻は、ポンペイウスとの戦争など面白くはあったけど、
どのようにローマは帝政になったのか
という事に興味があったので、
不満だった。

権力を集中させたのは政策を行うためで
カエサルが王位への野心があったのか
塩野七生は書いてない気がした。

カエサルの考えた、他民族総合国家の統治方法としての帝政は、同時代の多くの人の想像を超えていた。
帝政は事実上なった。
新潮文庫(中)P196あたり
とは書いている。
けど、
王位への野心がない限り、
カエサル一代限りの特権で、
カエサルが死ぬと共和制に戻る。

あと、元老院がよく分からない。
カエサルが暗殺される前、
元老院がカエサルに王位を譲ろうとする噂があった。
とも書いてるけど、
あんなに王政嫌いだったのに、
ポンペイウスが敗れて、
元老院の人員はそれほど入れ替わった?

正直、面白かったけど、不満が残った。
共和制から帝政は
次のパクス・ロマーナの話なのかな

書評(10点中) 5点

短編は贅沢だと思う。

書き手が
せっかくの題材を
短い文章で終わらせてしまう
という意味でも、
読み手が、
短いから読んだらすぐ忘れてしまう
という意味でも贅沢だと思う。

芥川龍之介の作などよほど有名な小説じゃなければ、
題名さえ思い出すことがない。
小説は無数にあるので、
たぶん死ぬまでにもう二度と読むことないだろうって気がする。

この短編集は、
国木田独歩、幸田露伴、永井荷風、樋口一葉など、
普段、あまり読む機会がない作家、
読むとしても
相当気張らないと読む気にならない作家の短編が
気軽に読めたのがよかった。
国木田独歩は初めて読みました。
国木田独歩は代表作の「武蔵野」や「牛肉と馬鈴薯」も読んで見たいと思いました。
泉鏡花の「外科室」は、
麻酔を使うとうわごとを言うと聞いたので、
麻酔を使わずに手術して下さい、という婦人の話。
関雲長の骨をけずる比喩などこんなところで比べられるかと笑ったし、
うわごとで何を言うのを怖がってるんだろうと、
期待して読めたけど、
読み終わって、反対に、この作家とは合わないと思った。

個人的にこの小説に掲載されている短編の順位をつけると、
1.永井荷風 「ひかげの花」
感想→終わらせ方が絶妙だった。
2.国木田独歩 「忘れえぬ人々」
感想→あるあると思いながら読んで、読み終わって思い返すと、そんな思い出なかった。まんまとのせられた。
番外.川端康成 「片腕」
感想→魂がふるえると言うより、普段から何考えてんのこの人って寒気がしてふるえた。
残りの短編、ほとんど忘れた。(読んでるときはそれなりに面白しろかった)

書評(10点中) 5点

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