2005年9月アーカイブ
![]() | エンジェル・エンジェル・エンジェル 梨木香歩 新潮社 2004/02 定価:¥ 380 アマゾンで詳細を見る |
週末に一冊も読まないのもなぁ、ということで、
本棚から短そうなのを探して選んだのがこれ。
梨木香歩は読みやすいし、
さっさと読み棄ててブログに適当に書いとこう
と思っていたら、これが名作。
犯人を暴かずに終わるミステリー。
勝手に犯人は読者が決めといて下さいといわれているような、
はっきりしないところがありながら、
細部に複線を凝らして、
読み手の想像力を掻きたてる作品でした。
僕は、ほとんど登場しないが
重要な役をしめてる(ような気がする)「ママ」が、
いったいどういう位置づけなんだろうと、
ママが関わるところだけペラペラ読み返しました。
新潮文庫で読者が選んだなんとかというフェアで、
梨木香歩の「西の魔女が死んだ」が一位でした。
「西の魔女が死んだ」は
あまりに子供向けすぎる感じがして
おっさんの僕には納得いかず、不満でしたが、
本作で梨木香歩は読みやすいだけという印象が変りました。
文庫は単行本とラストを変えているようなので、
単行本も読んでみようと思っています。
書評(10点中) 6点
読みやすさ +0.5点
趣味は「読書」:エンジェル・エンジェル・エンジェル
| 野菊の墓 伊藤左千夫 新潮社 1955/10 定価:¥ 300 アマゾンで詳細を見る |
「浜菊」
友達のところに泊まりに行って接待が気に入らなかったというお話。
愚痴っぽい小説だなぁと思ってたら、
実話を基にした小説らしくて、
モデルになってる友達と絶交したらしい。
こんなん小説として発表しないでほしい。
書評(10点中) 「野菊の墓」 5点
書評(10点中) 「浜菊」2点
書評(10点中) 「姪子」3点
書評(10点中) 「守の家」4点
趣味は「読書」:野菊の墓
| 女社長に乾杯! (上巻) 赤川次郎 新潮社 1984/10 定価:¥ 500 アマゾンで詳細を見る |
自称赤川次郎ファンだけど、
この設定はいくらなんでも、ひどい。
赤川次郎はミステリーなのに、ミステリーは偶然の要素が多くて、
キャラクターは紋切り型になっている。
しかし、そんなことどうでもよくなってくるのが
赤川次郎のすごいところ。
あとがきで、
神津カンナが
現実の世界で現実逃避をすると多分に過激で現実離れしなくてはならない。
そのため、凶悪犯罪がエスカレートするのは当然かもしれない。
空想の世界に現実逃避する本が少ない。
赤川次郎は日本で現実逃避できる数少ない作家である。
っていうのは卓見。
赤川次郎は日本で異質な小説を書いていると思います。
こんなに読みやすくて、
ストレスが発散される作家は僕は知りません。
僕にとって赤川次郎は世界一の娯楽作家です。
書評(10点中) 3点
読みやすさ +0.5点
![]() | まだ遠い光―家族狩り〈第5部〉 天童荒太 新潮社 2004/05 定価:¥ 700 アマゾンで詳細を見る |
死ぬしかないからだよ。こんな世界で苦しむなんて、もううんざりなんだ。 新潮文庫P351より世界中には食べ物も食べれない子供もいるのに... など、黙殺している、または説教の文句にしかつかわないことを、 テーマの一端に置いて、空回りさせないところが、 すごい小説だと思いました。 普通の作家が、こんなのテーマにしたら、 鼻で笑われる思う。
情けないことに、
最後の方で、読みながら涙流して泣いてしまいました。
書評(10点中) 6点
趣味は「読書」:家族狩り
![]() | 深夜特急〈3〉インド・ネパール 沢木耕太郎 新潮社 1994/04 定価:¥ 420 アマゾンで詳細を見る |
パトナに着き、別れを告げる時、私は心から思わないではいられなかった。 グッド・ラック、と。 新潮文庫P151より
こんな、グッド・ラックとかっこよく決めてると
読んでてうらやましくなります。
のび太になって、スネオの自慢をだまって聞いている感じ。
ドラえもんがいないし、ストレスばっかりたまります。
あとがきの「対談」で筆者が自分の旅のことを、
「冒険大活劇路線」と言ってるのを読んでると、特に。
うらやましいって言うのは興味があるからで、
残業帰りの通勤電車の中で読んでいると、さらに。
書評(10点) 4点
趣味は「読書」:深夜特急
![]() | 途中下車 高橋文樹 幻冬舎 2005/08 定価:¥ 480 アマゾンで詳細を見る |
ぼくは妹と恋人という二つの要素を対立させずに、何とか上手く融合させて新しいものとして名付け、理名の事をその名で呼ぼうといつからか思っていた。 幻冬舎文庫P124より
昔、一冊読む根気がなくて、夏の100冊の冊子の解説を読んで、
かってに本の内容を想像するのが好きでした。
最近、夏の100冊の冊子が
解説を集めた単なる目録になってる感があって
正直ちょっとがっかりしています。
2005年、各出版社の冊子を読んで一番読みたいと思ったのが
この「途中下車」。
冊子には、ただ、
「僕は妹を愛し抜く。そう、決めたんだ。」
これしか書かれてませんでした。
萌え系って言うのは、言葉だけ聞きなれてしまって、
実際のところよく知らなかったのですが、
とにかく、とんでもなく勘違いのダメ作者が、
勝手な妄想で
SF・ファンタジック・スペクタクル・ロマン・萌え系というか、
新たな世界観を期待して、
笑う準備をして即購入しました。
少し長めの裏表紙の解説を読んで→ちょっと違うかな。
いきなり書き出しの難しい文を読んで→へ~。
プロフィール読むと作者が東大出身→ふ~ん。
ネットで作者が案外男前で→楽しみ半減。
作者のコメントには、妹の恋愛が問題視されていますが、恋愛小説です。
とのこと。
妹との恋愛が問題視されている、今書かれたから、
(萌え系についての問題意識が浅いにもかかわらず)
幻冬舎の100鮮に選ばれた小説と思う。
2001年に書かれたことを考えると先取りしてたかもしれない。
書評(10点中)3点
趣味は「読書」:途中下車
![]() | 巡礼者たち―家族狩り〈第4部〉 天童荒太 新潮社 2004/04 定価:¥ 540 アマゾンで詳細を見る |
ハードボイルド的なストーリーを期待して読んだ本だったが、
少し落ち着いてしまった。
巣藤の成長は読んでてすがすがしい。
落ち着いたと言いながら、
一冊を読む期間は短くなってます。
長編ははまると、
登場人物に感情移入しているので
ストーリーに大きな波がなくても、
楽しめるので幸せです。
書評(10点中)5点
趣味は「読書」:家族狩り




