2006年1月アーカイブ

わが名はレッド シェイマス スミスわが名はレッド
シェイマス スミス
早川書房 2002/09
定価:¥ 714

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「ああ、なるほど、記憶をちょっとばかり選り分けたわけだ。よくある話さ。人間の良心てのは、びっくりするほど健忘症に甘いからな」 ハヤカワ文庫P243
ある赤ん坊が誘拐された。 誘拐犯は、医者を脅し、出生届を偽造させて、 赤ん坊とは面識もない女性を 誘拐した赤ん坊の戸籍上の母親として仕立て上げた。 女性は知らぬ間に母親になり、 赤ん坊は修道院で捨て子として育てられた。 約20年後、修道院で成長した少女は、 戸籍上の母親の存在を知るように仕向けられ、 生みの母であると疑うことなく、偽者の母親のもとを訪ねた。 そして、誘拐犯・レッド・ドックの復讐劇が始まった。 というお話。

復讐っていうのは、テーマとして面白い。
けど、あんまり、日本の小説にはそぐわない気がする。
いじめられて、
「このうらみはらさでおくべきか」の
魔太郎みたいなスケールぐらいしか
そもそも、日本に復讐するほどの土壌がない。
ゲームの「弟切草」も、
花言葉は「復讐」とかひっぱるのに
怪物の家族が騒いでるだけで、復讐?って気がする。

この小説は、
外国の修道院の虐待という背景があっての小説。

拷問の方法で、
アリの巣の近くで、
口を開けた状態で生き埋めにして、
アリに、胃の中の食物を気づかせた後、
内臓の中に大量のアリを這わすって
拷問の方法は想像もつかなかった。

書評(10点中) 7点
趣味は「読書」:わが名はレッド

ビギナーズ・クラシックス 平家物語 角川書店ビギナーズ・クラシックス 平家物語
角川書店
角川書店 2001/09
定価:¥ 660

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ようやく義経を発見したが、義経は対戦を避けて、およそ六メートルも離れていた源氏の軍船に飛び移った(義経の八艘飛び)。 角川文庫P246より
角川文庫はカバーがきれいなために、 汚れるのが嫌で、 文庫やのに、 ついポケットに入れて持っていくのをためらってしまい、 放置すること、はや半年。

家でじっくり読むことないので、
ついに外に持ち出した。

入門書ということで、
本文の要約と、
名文のところは、原文も載っていて、
読みやすく、簡単にあらすじがおえたのでいい本だと思います。
小説というより、入門書。
信長が好んだ「敦盛」のご本人が登場して、
16歳で死んでしまった。
何で人生五十年?
16歳で死んだので恨み言か?と思って調べたら、
敦盛を討った、熊谷次郎直実の言葉なんや。
八艘飛びって、義経逃げてたんだ。
漫画の「修羅の刻」で義経は泣き虫だったので、
そういう解釈もありかもと思い出してたら、
平家物語の、義経って短気だったんだ。
などなど、覚えていることを修正できてありがたかったです。

一章が半ページぐらいの細切れで、
電車を待ってる間とか、ちょっとした間に読めるので
僕には向いていました。

でも、平家の名前は、親の名前から一文字とってとか多いのもあり、
忠盛、清盛、経盛、教盛、頼盛、重盛、盛子...(以下略)
誰が誰だか区別がつかない人が多かったです。
そんなに盛り盛りしなくても。

書評(10点中) 4点
趣味は「読書」:ビギナーズ・クラシックス 平家物語

蒼い時 山口百恵蒼い時
山口百恵
集英社 1981/01
定価:¥ 440

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人を愛して初めて知ったことだが、女に生まれてきた以上、いつ妊娠してもよい状態、子供を産んでもよい状態におかれることは、何よりも幸せなことではないだろうか。 集英社文庫P49より
女性が仕事に進出している時期、 当時、むちゃくちゃ稼いでいた人が こんな考えかたは新鮮だった。

リアルタイムで
山口百恵を知らない僕は、
この本を読みながら、
山口百恵ってそほんまにすごいアイドルだったんかな?
と思う。

写真集をチラッとみたり、
CDを聞いたら、
人気あったんだろうなと納得がいくところもあるが
この小説に関しては、
山口百恵という人ありきの小説で、
山口百恵に興味がなければ、
それほどおもしろいものでもなかった。
この人、意志が強くて、まじめで、
悪い意味じゃなくて古風な考えを持ってる人やな~って感想。

やっぱり、この人は歌手で
小説は本業じゃないなと思う。

山口百恵のおまけみたいな小説で
300万部超えるのは、
やっぱりすごいアイドルだったんだと思った。

書評(10点中) 3点
趣味は「読書」:蒼い時

思い出トランプ 向田邦子思い出トランプ
向田邦子
新潮社 1983/01
定価:¥ 420

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包丁は十円玉で研ぐといい。
じゃがいもの芽とハッカを一緒に食べると死ぬ。
絹糸でイボを結ぶと腐ってとれる。
よくこんな話作ったなと思います。

去年の新潮文庫の年末年始のキャンペーンじゃないけど、
今、読んでみたい本のBest3に
向田邦子の「父の詫び状」がある。
様子見のつもりでこの本を購入。
筆者は観察眼がすごいので、
よけいに楽しみになりました。

実際、短編なので、
事件性がほとんどなし、
何書いてたか忘れた。

でも、他人の日常生活なんか聞いても
ぜんぜん面白くないはずなのに、読ませる。
相当回数再読にたえれそうな本。

長くても一冊に4日もかけないのだけれど、
この本は、一週間ぐらいかけて、
13篇のうち、一日3篇以上は読まずに大事に読んだ。

直木賞受賞作
書評(10点中) 5点
趣味は「読書」:思い出トランプ

最後の喫煙者―自選ドタバタ傑作集〈1〉 筒井康隆最後の喫煙者―自選ドタバタ傑作集〈1〉
筒井康隆
新潮社 2002/10
定価:¥ 460

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筒井康隆は、顔が怖いのであまり読まなかった。

が、ちょうどいい量の短編集なので購入。

このごろ、思うんだけれど、
人と人に相性があるように、
作家と読者も相性があるなと思う。
今度、動物占いでもして、
相性がいい作家の本を読もうと思った。

どうでもいい話。
高校のころ読んだ小説で、
お見合いで一声に、IQを尋ね、
「学歴や年収は遺伝しないけど、IQは遺伝するでしょ。
 私は、IQの高い子供を生んで、東大に入学させたい。」
と言うストーリーの
「素直な戦士たち」といういまでも印象が強く残っていた小説を
筒井康隆の作品と思って読んで
今日、感想書くにあたって調べたら、
城山三郎が作者だった。
10年以上勘違いしてた。

書評(10点中) 3点
趣味は「読書」:最後の喫煙者自選ドタバタ傑作集1

アラビアンナイトを楽しむために 阿刀田高アラビアンナイトを楽しむために
阿刀田高
新潮社 1986/12
定価:¥ 500

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大人や先生は子供に将来の夢について聞くのに、 大人や先生の将来の夢について語らないんだろう、 って、小学生のころ、 将来の夢の作文を書かされると思ってました。 年をとると、 大人が夢を語らなかった理由が分かった気がします。 大人が夢を語らなかった理由は、 大人の夢って、 エロくて小学生に聞かせられなかったからじゃないだろうか。

僕が一番、男の夢と言って思い浮かぶのが
アラビアンナイト。
スケールの大きさに度肝を抜かれた。
「王は毎晩処女と交わり、
 翌朝交わった女を殺す。」
たとえ、ドラゴンボールを7つ集めて願いを考えても、
僕のような小人には浮かばない。
権力を行使するというのはこういうことか。
と感動した。

「それを悲しんだ、大臣の娘シャーラザットは、
 自ら王の夜伽を願いでる。
 シャーラザットは夜が明けるまで、
 無聊の慰めに王に不思議な物語を聞かせた。
 夜明けごとに話は中断され、
 王は物語の続きを聞くために、
 シャーラザットを翌晩まで生かした。
 そうしたシャーラザットの語る奇怪な物語は
 千と一晩続いた。。。」
と言う、アラビアンナイトの大筋。

そんなふうに物語を始められると
すごく想像力をくすぶられる。
けど、
僕はアラビアンナイトを一巻で挫折しました。
阿刀田高もこの本で書いてるが、
アラビアンナイトの物語は、玉もあるけど
シャーラザット、よう殺されへんかったなぁっていう石が多い。

そんなアラビアンナイト、
とにかく簡単なあらすじと、
千一日の夜が過ぎた後どうなったか知りたくて購入。

全裸になった女は盛り上がるところは盛りあがり、くびれるところはくびれ、しかも、ああ、脚のつけ根に宿った椎茸のような唇のすばらしさよ。 新潮文庫P47より
昼休憩に仕事場で読んでたので、 本の選択を失敗したと思いました。

この本はアラビアンナイトの中から
作者の気に入った12編を収録。
期待してた
アラビアンナイトの全体像が見えてこず、
(伝承を集めた話なので当然かもしれないが)
12編の面白話短編集。

書評(10点中) 4点

海からの贈物 アン・モロウ・リンドバーグ海からの贈物
アン・モロウ・リンドバーグ
新潮社 1967/07
定価:¥ 420

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洗濯機、掃除機など、家事は機械化が進んできた。
この機械は誰が買うのか?
それは夫の給料からである。
家事において、
機械(資本)を持つ男と、労働する女になり、
家庭にも資本主義がはびこってしまった。
マルクスによれば、
資本主義とは、
資本化が労働者から摂取するシステムのことである。
真の女性の解放のためには、
主婦によるプロレタリア革命を起こさなければならない!

僕は大学のとき、
こんな無責任な発表してました。
ちなみに、ここから
まったく論が深まりません。
妄想を楽しんでるだけです。

この本は、
女性が満たされた生活をするには
どうすればいいのか
というのを
太平洋横断で有名なリンドバーグの奥さんが
離島で考えたというエッセイ。

よく僕の読書感想文でも、
南半球の飢餓とか出てきますけど、
そういう、情報に身をやつして気疲れするより、
もっと、現在と現実の生活空間を大切にしようと
筆者はいう。
現実空間を支えてきたのが、
女性(主婦)である。
意識を外に向ける女性の社会活動には反対で、
もっと一人の時間を大切にして
内に意識を向けるべきだという。

いってることは、
すごく、納得してなるほどなぁと思う。
でも、現実に社会で流されていると、
そうは言っても、しかし...
って頭で納得しただけで上滑りしてしまう。

再読
書評(10点中) 4点
趣味は「読書」:海からの贈物

海と毒薬 遠藤周作海と毒薬
遠藤周作
新潮社 1960/07
定価:¥ 380

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太平洋戦争中の米兵を人体実験を題材に 人間は自分を押し流すものからどうしてのがれられないか、 良心や倫理観から、押し流すものを抗うことが出来ないか、 日本人の罪の意識を問う作品。

昨日読んだ、ローマ人の物語で、
自由・博愛・平等と高らかに唱えれば唱えるほど、
実現が遠ざかる気がする。と塩野七生が書いてあった。
理念を高々に唱えると胡散臭くなるという意味では、
生命の尊重も、同じだと思う。

この本は、生命の尊重など高らかに叫ばず、
人間は自分を押し流すものから逃れられない人の話。

僕も、海と毒薬の戸田のように、
一般に言われてるような、
自発的な良心の呵責と一致しない気がして
他人の死、他人の苦しみに無感動な自分が不気味に思う。
どうも、頭が極端なのか単純なのか、
もし、他人の死に敏感なら、募金で破産してるし、
ダウンタウンの松本ではないが、
「食料のない子供たちに...」っていうぐらいなら、
子供作らんといてくれよって思う。

かといって、
ナイフで刺す子供の気持ちが分かるわけでもなく
刺したら、
相手が痛いって感じが想像つかない(伝染しない?)んだろうか
って、何十箇所も殺傷しているニュースを聞くと思う。

うまくやってきたね。だが大人をだませても東京の子供は騙されないよ。 新潮文庫P125より
初読の時に一番印象に残った場面。 やっぱり、関西の先生より、 東京の子供のほうがすごいんやぁ。って頭を抱えてしまった。

人体実験も無感動でありながら、
下意地の汚さを見破られて顔をまっかにした
登場人物の戸田は、
良心の呵責はなかったが、恥の意識は持っていた気がする。

勝呂がつぶやく詩はネットで調べると立原道造の「雲の祭日」らしいです。

この小説ってよく100冊に選ばれるけど、
感想文書きやすいんじゃないかな。
感想文書くだけだったら、
戦争と人体実験している非道さを非難すれば字数稼げるから。

再読
書評(10点中) 6点
読みやすさ +0.5点
趣味は「読書」:海と毒薬

ローマ人の物語 (1)(2) ― ローマは一日にして成らず(上)(下)    新潮文庫 塩野七生ローマ人の物語 (1)(2) ― ローマは一日にして成らず(上)(下) 新潮文庫
塩野七生
新潮社 2002/05
定価:¥ 420

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時代小説で戦争ものはしっくりこない。

警備員の雑踏整理の経験だと、
何千人もの相手に、
「そっちいったら駄目です!」
なんて、
一人で叫んでいても聞いてもらえるものではなかった。

三国志で曹操が逃げる兵士を斬りつけ、
英雄のように、
「逃げるものはわしが斬る」
みたいなシーンがあるけど、
曹操の斬ったシーンを見えてた兵士って、
何万人中の何百人なんだろうって思ってしまう。

銃器のないころの兵士なら、
逃げるタイミングを見計らいながら、
長い槍を遠くからつついている。
誰かが逃げ出したら我先に逃げる。
勝ちが決定的になったら、
戦利品をとるために我先に奪う。
一人が逃げ出したら皆が逃げるため
大勢が決まると勝負は早い。

篭城戦以外は、
実際の戦国時代も決戦は長くても一日もかからないのは
僕が兵士ならそういう感覚で従軍するだろうから、
すごく納得がいきます。

そういう個人の感覚で読んでしまうため、
戦術どうこう以前の、
そんなに上手に集団を操作できるのと疑問に持ってしまって
しっくりこないです。

実際博物館で、馬印なんて見ると、
やっぱりこんなにでかいんや
じゃないと目立たんわなぁ
と、まだまだ戦争にはイメージとの乖離があります。

この本を読んで、
僕が、直接税が兵役だけのローマ市民ならば、
市民権を使って、
一番、戦争しそうじゃない人を選ぶ、
そして、ローマは戦争しませんでした。
戦争がないので兵役がなく、直接税はありませんでした。
平和な国や。
ってなると思う。
外に戦争を仕掛けて広がらなかった、
ギリシアの方がしっくりくる。

でも、実際の歴史は戦争ばかりしている。
平和なら払わなくていい税を払っている。

じゃあ、どうしてか?

こんなしょうもない疑問にも
この本は直接的ではないにしても
ローマ人の生活や気質にも
言及しているので、
そうなんかなぁとおもうところがあって面白いです。

僕の考える臆病で平和なローマにならなかったのは、
ローマの貴族制が
クライエンスとパトローネスの関係が
司馬遼太郎の「功名が辻」の
祖父江新右衛門のように、主従のつながりが密で
主の栄達が、従にもダイレクトに影響したから
一生懸命戦ったのかな、
みたいなことを考えて読んでました。

再読
書評(10点中) 5点
趣味は「読書」:ローマ人の物語

恋文 連城三紀彦恋文
連城三紀彦
新潮社 1987/08
定価:¥ 420

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大人ってのは、嘘をつけることだ、十九年前の晩の自分の言葉を構治は今でも忘れていない。(略)馬鹿だよ、あいつ、(略)無理して大人の真似なんかやらなくてよかったんだ―― 新潮文庫P204より
たまたま選んだ本(ラ行の作家を探してただけ)が、 まるで教科書や、 試験にでてくるような内容の小説だった。

前半で登場人物の設定を説明して、
ある事象が起こって、
登場人物の感情が起伏する。

問題
なぜこの事象で
(引用文されているとこで)
登場人物の気持ちが変わったのでしょう?

答え
ある設定(過去や性格など)をもつ登場人物は...

って感じ。

内容がマンネリって意味じゃなくていい小説でした。

文庫に5作の小説が収録されていますが、
5作とも
我慢して嘘をついて泣いています。

一番発見だったのは、
僕は、家で読む小説と
細切れでも読みやすい持ち歩き用の小説と
分けていましたが、
それ以外にも、
50ページぐらいの短編より少し長い小説って
帰宅して寝る前のひと時に、
ちょうどいいぐらいのページ数と思いました。

直木賞受賞作
書評(10点中)5点
読みやすさ +0.5点
趣味は「読書」:恋文

一億円もらったら 赤川次郎一億円もらったら
赤川次郎
新潮社 2000/01
定価:¥ 500

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今の世においては、「お金が欲しい!」と口にしたり、お金にこだわったりすると、すぐ「下品」とか「真実の心を持っていない」と判断されてしまうので、誰もがお金に無関心なフリをしがちです。が、本当は「お金が欲しい」という気持ち自体は、さほど下品ではなく、お金をどう使うかで上・下品が決まるのだと思う。 新潮文庫P294、酒井順子の解説より
富豪が、一億円で進呈し、 どう人生が変わっていくのかを観察することにした、 一億円をもらった人は ローンを返済したり、復讐に使ったり、、、 というお話。

読書は嫌いじゃないです。
でも、たとえ大好物でも、
おなかいっぱいになるように、
もう、当分いいわ、読書。
って、ことが僕にはあります。

ほっといても一ヶ月ぐらいしたら、
読書しようかなぁって自然に思うんですが、
そうなると
一ヶ月ブログが更新できない。→ブログに飽きる
ってことで、
やせ我慢の読書の前に、
応急処置の赤川次郎。

赤川次郎の小説は漫画だ
とかいう人もいますが、
僕にとっても、
この人の小説はいい意味で特別で、別腹。
特別どの作品を薦める気にはならないけど、
どの作品も純粋に楽しめます。
それで、読んだ後、
もう読書いいわって、読書に対する満腹感もなくなるし。

ここの書評の点数が高い
読み応えある小説って、
正直、読むのしんどい面もあります。

書評(10点中) 3点
読みやすさ +0.5点

お父さんのバックドロップ 中島 らもお父さんのバックドロップ
中島 らも
集英社 1993/06
定価:¥ 380

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「親だから尊敬しろっていうのはりくつになっていないよ。尊敬できる親と、そうでない親とがある。それがあたりまえなんじゃない?」 「ほう、じゃ、聞くが、おまえは、おれのどこがそんなに尊敬できないんだ。」 「どこがって......。どこを尊敬しろっていうんだよ。」 新潮文庫P30より
日常を生きているお父さんが、 サクセスストーリーでもなく、 子供のために、 少し子供っぽい背伸びするというお話。

中島らもは、テレビで見て
奇をてらっているという印象だった。

奇をてらう人の小説は、
変わってるだろっていう
下意地が見えたとき、
ひどく興ざめする危険性がある気がして
敬遠してきました。
たまたま、古本市場から500円の金券が年賀状できたので
行ったけど、いい本がないので購入。

けど、
印象とまったく違って、
中島らもはやさしい小説を書く作家だった。

美味しいものを最後に食べる僕は、
34ページあたりを読んでて、
しまった。こんな代表作を最初に読むんじゃなかった。
と後悔したけど、
止まらず一気に最後まで読んでしまいました。

書評(10点中) 5点
読みやすさ +1点
趣味は「読書」:お父さんのバックドロップ

オーデュボンの祈り 伊坂幸太郎オーデュボンの祈り
伊坂幸太郎
新潮社 2003/11
定価:¥ 660

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犯罪を止めることはできない。でも、真相は指摘できる。僕がその探偵本人であったら、こう叫ぶだろう。「何の茶番なのだ」と。自分はいった誰を救うのだろうか、と頭を掻き毟る。 新潮文庫P431より
2005年の新潮文庫の100冊の冊子で 解説を想像しながら読むのが 毎年の娯楽でそこから選んだ作品。

「未来が見える」カカシが殺された。未来が見通せるカカシがなぜ自分の死を阻止できなかったのか。
という解説に、
最初っから予知できへんかっただけやん
って突っ込みたくて
購入したんだけど、
カカシって人名と思ってたら
人の言葉を話す案山子でした...
突っ込む気も失せて冬まで放置。

ファンタジーは苦手なので
前半部の突飛な部分で一度挫折して
あまり期待せずに、
噂の作者なのでもう一度読みなおしました。

何年たっても、
人口が60億人いても
この作家にしかかけない小説。

変わってるので、
少しであらすじをうまく説明できない。
あまり書いても
読む前だと害だし、
たぶん長くてもうまく説明できないです。

ただ、
名探偵は、解決するだけで、救わない。
というのが一つのテーマ(と思う)。

「島の外から来た人間が
 この島に欠けているものを置いていく」
100年以上昔から言い伝えられているとおり
島の外部から来た主人公は、
島に欠けているものを埋めることができるかというお話。

本をよく読む人も、
あまり本に縁がない人も
一読の価値あり。

書評(10点中) 8点
趣味は「読書」:オーデュボンの祈り

緋文字 ホーソーン緋文字
ホーソーン
新潮社 1957/10
定価:¥ 460

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「なぜそんな笑顔をなさるの?」男の眼の表情に不安を覚えてヘスターはきいた。「あなたは町のまわりの森によく出る魔王のような方ですか?わたしの魂を滅ぼすような淵に誘いこんだのですか?」 「お前の魂じゃない」男はまた笑いを浮かべて答えた。「お前のではないよ」 新潮文庫P44より
新大陸入植初期の時代。 戒律の厳しい清教徒の街で、 先に入植した街で私生児を宿したために、 さらし台に立たされた上に 一生胸に姦淫の印である「A」の文字を付けて 迫害されてながら生きることになった へスター・プリン。 迫害されながら成長していく 無邪気で残酷な一面を持つ 私生児、パール。 妻に裏切られ、素性を隠しながら パールの男親への復讐をはかる、 年老いたへスター・プリンの元夫。 そして、へスターが隠し続ける、 パールの男親は誰なのか… というお話。

と書くといかにも名作そうだが、
5年も家の本棚に眠っていた本。

すごく翻訳が分かりにくい。
直訳っぽい。
一文が長くて、どこを形容しているかわからない。
一応、筋をおっただけで、
よくわかってないです。

偏見だけど、
1950年代以前の翻訳本は読みにくい。

書評(10点中) 2点

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