2006年10月アーカイブ

羅生門・鼻 (新潮文庫)表紙
羅生門・鼻
芥川 龍之介
新潮社
発売日:2000
定価:¥ 380
301ページ
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派遣先で
僕は、年下の同僚のことを、
「お父さん」と呼んでいた。
派遣先での仕事が終わり、
仕事場所が変わる時、
三ヶ月以上たってはじめて、
今までなぜ彼を「お父さん」と呼んでいたのか
本当の理由を語った。
「派遣先で、実際の年齢知らん人が
 お父さんって呼んでるのを耳にはさんだら、
 こっちが年下と思われて、
 仕事もややこしいのはそっちにいくし、
 実年齢より若く見られるやろ」
と、
どうだ、いいところに目をつけただろうという感じで
少し誇らしげに言うと、
「お父さん」は
「こすい!○○さん、こす過ぎますわっ」
と、
実年齢より若く見らたところで、どうすんねんって感じで
ちょっと嘆くように言った。
僕は、こすいと言われて、
なんてぴったりな日本語を使うんだと軽く感心した。

ぴったりくる当てはまる日本語は美しいなぁと思って
「文章の中にある言葉は、辞書の中にあるときよりも美しさを加えていなければならぬ。」と本の中で言ってた
芥川龍之介の本の一つを再読することにしました。

読むと、
相変わらず面白いところが分からない。
羅生門とか面白いなと少し思うけど、
教科書で授業して人がすごいすごいと言うところがわからない。

で、
「鼻」は、夏目漱石が絶賛しているらしいので、
漫才のどこが面白いか説明してもらうぐらい
無粋な気もするけど、
一体、夏目先生はどこを絶賛してるのか調べることにしました。

調べてみると、
夏目先生曰く
①落着があつて巫山戯(ふざけ)てゐなくつて自然其侭(そのまま)の可笑味(おかしみ)がおつとりと出てゐる所に上品な趣があります。
②夫から材料が非常に新しいのが眼に付きます。
③文章が要領を得て能く整ってゐます。
のが、「鼻」がいい点らしい。
確かに、「鼻」は①②③の点を満たしてるのはわかる。
でも、それが正直面白いとは思えない。

その続きで、
夏目先生曰く
「文壇で類のない作家になれます。然し「鼻」丈では恐らく多数の人の眼に触れないでせう。触れてもみんなが黙過するでせう。そんな事に頓着しないでずんずん御進みなさい。群衆は眼中に置かない方が身体の薬です。」
と書いているから、
文壇に類のない作家になるためにの作品で
群集向けではないってことなら納得。
黙過。←なんかぐだぐだ感想書いてるけど
これで、
学校とかで義務的に感想書けって言われたら苦痛だろう。
逆に、夏目先生と同じところ誉めてたら満点なんかな。
夏目先生の小説は面白いのもあって好きなんだけどなぁ。

「鼻」を「ちん○ん」に置き換えて読むと
なんで、毎回飯になると、
ちん○ん、板にのせながら食ってんだよ
と、夏目先生の言うそのままのおっとりした面白みが引き立つ。
はぁ、面白いのレベル低いな、僕。

書評(10点中) 4点