「スローカーブを、もう一球」山際淳司
自分が充実感を味わえる生き方をすればいい。
なんて小学生の時言われたなら、
ずっとゲーム(ファミコン)をしてたと思う。
今年、
同じ誕生日の人がいたので
誕生日に飲んでて、
「この年になって、今まで生きてきた中で栄光ってなんやろう?」
って、話になって
「ドラクエ3でレベル99にしたよ」
「ファイヤーエンブレムでシータを力20にしたよ」
って、話しか出なくてお互い心で泣いた。
セーブの関係で
いちいち次の面が始まる時に
レベルアップするように経験値を用意して
レベルアップで力があがらなければリセットしまくって
ファイヤーエンブレムでシータを力20にしたころ、
確かに充実してた。
しかし、
だんだん時間がたつごとに
充実感が反比例して
そんなことをしていた空しさがつのる。
人間的に経験値はまったくつめてない。。。
でも、今、何に充実感を味わえるって聞かれると悩む。
こんなのと比べると失礼だけど
ここに登場している主人公は、
思いたってトレーニングを積んで
オリンピックの選考に残ったが、
モスクワオリンピック不参加など。
スカッシュや、棒高跳びなどスポーツ競技では日本一だが、
職業は、ディーラー、教師などで、
スポーツでお金をもらっているプロではない。
スポーツで何かを得られると思っていた。
しかし、
青春をすべてつぎ込んで日本一になって
社会的に何もなかった。
そして青春はもう終わってしまった。
そんな空しさを匂わせている。
モントリオールは昭和五十一年の秋。思いたって一年半のトレーニングで、彼はメダルをとろうとした。高校のころは、この一節がすごく好きだった。 この選択は、 ボートに打ち込むために就職もけって この人の人生にとってプラスじゃなかった気がする。 でも、僕は高校生の時、 人から冗談と思われるような高い目標を 本気でやれるこの人にすごくあこがれた。
本当に彼はそう思ったのである。
冗談ではなく。
角川文庫P71より
夏の100冊などの出版社のキャンペーンを見てきて、
選出から漏れてびっくりしたのが、
城山三郎の「辛酸」と
この、「スローカーブを、もう一球」
そんな思いもあって、
ホームページの熊の写真の隣にこの本が微妙に写っている。
「辛酸」は、その時、城山三郎を読んでたのでびっくりしたけど、
今、見るとあぁ落ちるかもなぁ。と思う。
「スローカーブを、もう一球」は
「夏」で「若者」がターゲットならば、
絶対100冊に残る名作だと今でも思ってます。
再読
書評(10点中) 6点
読みやすさ +0.5点
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