2007年3月アーカイブ

小説の基本情報 あの世の話 (文春文庫)表紙
あの世の話
佐藤 愛子
江原 啓之
文藝春秋
発売日:2001-12
定価:¥ 400
172ページ
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通帳のほかに知らない権利書もあるやろうし、場所を聞きたくて、
「万が一、火事や地震があったら、まず家から何を持ち出したらいいの?」
と聞くと、母親は100%、
「お仏壇にある、お位牌」
と答える。
昔からえ~、と思っていたけど、
社会人になって、特に
お金が労働時間の対価になってからは、
お金なんかいつでも手に入るっていうけど、
お金を手に入れるために働いた時間はもう戻らないって意識があるので、
焼け出されて、
「お位牌は無事やったで」
って言われると複雑な気持ちになると思う。
逆に僕が、
「通帳は無事やった」
って言うと母親は僕を許さないと思う。

母親が
お墓を磨きながら
おじいちゃんきれいになったやろうと
お墓に向かって、にこにこしながら言ってるのを聞くと
頭が下がる一方
「正気か!」
と言いたくなる。

で、言った。
「ほんとに仏さんがいはると思ってるん?」
と母親に聞くと、
「ほんまにおるかはどうか知らん。
 でもおると思った方が幸せやん」
と言われてちょっと感心した。
たぶん、科学的に霊がないって証明されたとしても、
そうですかと、仏壇に手を合わせ続けるだろう。
僕も同じようなスタンスだけど、
そのスタンスで、毎日お経をあげたりするだけの気力がない。

そんなこともあって
ちょこちょこあの世のことを考えるので、
この本を読むことにした。

読む前からだけど、
僕は絶対こういう手の本を読んで信じない。
霊系は自分の実体験で納得しないで、
本だけで信じることは絶対しない。
こういうので自分が実体験ないもんを
信じきってしまって依存してしまうのが一番怖い。

でも、
なんかあった時に窓口広げとくの大事かなと思ってるので読んだ。
信じないし。

悪いけど、
霊感ないので
守護霊様がいて
とか言われてもまったく納得できない。

どうやって霊能者になるかというのは
聞いたことがなかったので興味が少しあったけど。

その分、題名のわりに
あの世がどんなところかという話は少なかった。

母親は墓参りで
「おじいちゃんが好きなばなな持って来て上げたよ」
って、おじいちゃんきっと喜んでるわって
勝手に解釈して楽しそうに言ってるんだけど。
こんな言い方は、
仏さんが物乞いしているみたいでどこか失礼だと思ってた。

佐藤 (略)すると。その先生はそのお兄さんが佐藤さんを守ってると言われる。そして、そばとアンコロ餅を食べたいと言っているから、お供えしてくださいってね。
(略)
江原 守護できる高級霊ならば、ぜったい食べものなどほしがりませんね。
文春文庫P102より

この本でここが一番面白かった。
仏さんのお供えって、
仏さんが欲しがっているのでほどこすって感じじゃなくて
こちらから一方的に納めてるもんなんじゃないんかな。

文春文庫はノンフィクションフェアや
秋の100冊でもノンフィクションの分類に入れてるけど
あの世の話をノンフィクションと言われるとなんか語感がずれる。

書評(10点中) 4点

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