「涼宮ハルヒの憂鬱」谷川流

小説の基本情報 涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)表紙
涼宮ハルヒの憂鬱
谷川 流
いとう のいぢ
角川書店 2003-06
定価:¥ 540
307ページ
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よくネットで目にし、
日本のメディア芸術100選 (アニメ部門)
で自由投票でありながら上位を取った
涼宮ハルヒの憂鬱をYOUTUBEで
あまり期待もせずに調べると

ライブの映像が上位にヒットし、見てみた。

この中で男の登場人物が
舞台上のハルヒと思われる女性に
見惚れていた。

この見惚れているシーンがすごく気に入った。

北斗の拳で、
南斗水鳥拳のレイを見惚れていたユダのように
見惚れていることを自覚すると、悔しい。

ハルヒという破天荒そうな主人公をすえながら、
小説だと、
トマス・マンの「トニオ・クレーゲル」の
トニオのようなキャラクターを
登場させるなんて、
すごい面白いアニメかもしれない。
って、
勝手にストーリーを妄想して、
アニメを見て(YOUTUBEで)
角川の夏の百冊に選ばれたので小説で読みました。

上の期待で言えば
キョンにはがっかりした。
この男の喜怒哀楽は、
小説として読むほどの価値はない。

意外だったのは、
ハルヒの方が
自分がちっぽけさに悩んでいたことだった。

ところで
自分がちっぽけさに悩んでいた場合、
打開しようとする過程が面白いのであって、
悩んだ結果
漫画なら、
自分がちっぽけ
→努力
→目標を達成して終わる。
普通の小説なら、
自分がちっぽけ
→何してもやることが小さい
→さらに悩む
→結局普通が一番いいと、変に悟って終わる。
みたいなかんじでだいたい似通ると思う。

でも、
この小説は、
目標も達成せず、悟りも開かず、
悩んだまま突っ走り、
本人が気がつかないまま、
大きいスケールで話が進んでいく。

ライトノベルならではの、奇想天外さ。

奇想天外でありながら、
「ライトノベルなど読まず、
はやく寝て、その分、仕事をがんばればよさそうなものだ」
のように現実的なことを忠告しそうな
キョンの視点から見ることで、
この小説の世界観は現実を維持している。

ストーリーの着想がすごい。
だけど、
原作よりアニメで見たほうが面白かった。
意識したことなかったけど、
演出とかもよかったのかな。


あと箇条書き。
また、読む終わって、人の感想読んでたら、
「小説上でコスプレして、何が面白い。」
ってのがあった。
何も考えずに設定、オプションと受け流し
小説上のコスプレの意味など考えたこともなかったので、
読んだ時、なるほどと思った。
ライトノベルは絵になるけど。

いまだに、感想文というものがよく分かってないけど、
今回は感想というより、単に賞賛に近いと書き終わって思った。

書評(10点中) 5点