「女子大生会計士の事件簿〈DX.1〉ベンチャーの王子様 」山田真哉

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1万円もするパソコンのキーボードを
買うかどうかで悩んでいた。
ヨドバシカメラになんども往復して、
キーボードで1万円ももったいないなぁって
2,3ヶ月もの間悩んでたら、
あほらしくなった。

もし、年収365万円だとすると、
(実年収は違うけど)
日に1万円ぐらいの価値はある。
悩んでる時間のほうがもったいないと思ったからだ。

600円ぐらいの
電気の延長コードとかでも、
1時間位ぐらいかけて悩んでいるとかあったけど、
時間のほうがもったいなかった。

こんなことに時間を使うのもったいない、
これなら時間をつぎ込む価値があるかどうかを
年収を元に、
時間もお金換算して判断基準とすると便利だと思った。

いい癖だなと思ってたんだけど、
人との付き合いの時間を換算しだすと、性格は悪くなり、
たいしたことをせずに時間を過ぎていくと、反省ばかりで
あまりよくない。

そんなことを考えていたので、
会社の状態をすべて金額で表現する制度=会計を扱ったこ
の小説を買ってみた。

トゥルルルー、トゥルルルー



ホテルの電話が鳴り出した。

「・・・はい、柿本ですけど」

僕はとりあえず受話器を取り、今日の第一声を発した。

「あっ、カッキー、ちゃんと起きてるの!?ここでの監査は今日一日しかないのよ。だから、今日は七時にホテルのロビーで集合って言っておいたでしょう!」

朝っぱらから、かわいい甲高い声が受話器を通して聞こえてきた。

「萌さん、朝からテンション高いですね」

角川文庫 P7より

上の引用は、物語の一番出だし。
まず買う前から、
表紙の主人公の絵がきれいで、
こりゃ、この表紙の絵につられて買う人が多そうだ
とは思っていた。
裏表紙には「キュートな」女子大生って書いてるし。
でも、カバーと内容は別物だと思っていた。
が、
まず、「かわいい」甲高い声
という、無意味な形容詞。
萌えるなどを連想する名前。
読み始めて、
なんてあこぎな小説や。
本を売るためやったら、
ここまでやるか、角川はんは。
と、一度、ほんとに本を置いた。

だいたい、会計士と、事件簿(読む前は殺人事件と思ってた)と、
からましているだけでも、
不自然なのに、
書き出しでこれだったら、
主人公の萌は
幼顔で、巨乳で、ツンデレで、幼馴染で
とか、とんでもないオプションがついていって
内容が破綻してるんちゃうかと
1ページでうんざりした。

不甲斐ない。
このままでは、
日本の小説は滅びてしまうぞみたいな
涙ながらに憂本の感想文を書くもの面白いかと
読み進めることにした。

読み終わっても、
題名「女子大生会計士の事件簿」だけど、
主人公が女子大生である必要性が感じられない。

初めて読む作家だと、
うまいのかなと、
ちょっと意識的に
作者とは逆の性別の口調に注意して読むけど、
主人公の萌実の口調は
ところどころ、不自然だと思った。

なに?この小説と思ってたら、
あとがきで、

<公認会計士>という目線をとおすことによって、<経理業務の奥深さ><監査のスリリングさ><会計トリックのミステリー的要素>、ひいては<会計の面白さ>を読者の皆様と一緒に楽しみたくてこの小説を書きました。
<角川文庫 P216より>

子供向けのテレビなら、
子供にこびて説明するのと同じように、
大人には、大人が喜びそうな会計の説明をするために、
こんな、書き方をしてたのか。

最近、大学受験でも、
もえたんがあったり、
アニメ声優さんが使われてるのと同じで、
萌え会計
みたいな感じか。

納得した。
読みやすかった。

会計が、
こんなに融通がきくものと知らなかった。
殺人はないけど、事件簿っていうのはうなずける。

読んだ時間を、
お金に換算したとしても価値はあった。

おっさんの感想文は
面白いかな~って、
疑りながら読むのが出発点だったけど、
感想文より、
買うまでと疑いながら読む過程が主題になってきている。。。
感想文とかいいながら「感想」自体は少ないし、
偉そうなこと言えないか...

書評(10点中) 4点
読みやすさ + 0.5点

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このページは、hatirobeiが2008年1月27日 17:53に書いたブログ記事です。

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