2009年5月アーカイブ

『読書感想文と仮病』

軽いめまいを感じた。
次第にめまいは強くなり、
まるで世界が回転しているような心持になり、
頭痛がしてきた。
だんだん顔は青ざめ、冷や汗が体中から出始め、
動悸ははやくなっていった。
口の中は唾液の量が増え、
吐き気を催し、私はたまらず嘔吐した。

上記の現象は、
乗り物酔いの一般的な症状です。

感想文を読んでると、
たまに、
はきそうになったとか、
青ざめたとか、
病状を訴えるものがある。
内心、嘘つけと思っていた。
ためしに乗り物酔いの症状をならべると、
感想文らしくなった。

ところどころ、本の内容をちりばめたら、
本物の感想文が出来る気がする。

厨子王が人攫いに会ったとき、
軽いめまいを感じた。
厨子王が拷問にあった描写では、
だんだん顔は青ざめ、(略)
安寿との別れでは、
口の中は(略)

僕のは仮病だけれど、
カーブの多い車の中で本を読むと、
たいていの人は、
上記の症状=感想が得られるので、
最後に、
やっぱり車の中で本を読むのは辞めようと思いました。
って、付け足したら、嘘じゃないし。

この本を読む前に、
感想なんかないだろうと思っていたので
ここまで用意して読んだ。

案の定、たいした感想はなかったんだけど、
高校のころ読んだころより面白く感じた。

昔は、
読み終わって、
「それで?だから何?それがどうした。こんなもの読むだけ時間の無駄だ」と思ってたものが、
今は、
読み終わって、
「へぇ~、ふ~ん」って感じになった。
浦島太郎とかの昔話を「めでたし、めでたし」で終わって
満足している子供のころに似ているかもしれない。
成長したのるのやら、子供返りしてるのやら、
分からない。

人間開放の問題を扱い、我を空しくして運命のままに生きる人間像を、あわれ深く描いた作品って、
背表紙に書いてた山椒大夫を読んでも、
「山椒大夫」って、題名の人物が悪人やん。おかしいわぁ。
ぐらいしか思わないけど、満足してる。

(10点中) 山椒大夫 5点 興津弥五右衛門の遺書 3点 阿部一族 4点 佐橋甚五郎 3点 魚玄機 4点 最後の一句 4点 じいさんばあさん 4点 高瀬舟 5点 寒山拾得 4点

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