外国の作家の最近のブログ記事

以前、読書ゴマすり文を書いたときに、
うまく書けなかったけど、
ブリアンさんという第三者に向けて
読書感想文を書くのは楽しかった。

で、
自分の日記にキティと名付け、
キティへ手紙を書くように
と日記を書いている
作者アンネ・フランクの発想はすごいなと
興味をもって読むことにしました。

あなたになら、これまでだれにも打ち明けられなかったことを、なにもかもお話できそうです。
どうかわたしのために、大きな心の支えと慰めになってくださいね。
文春文庫P13より

可哀想に、まさか、全世界に公開される事となろうとは・・・。
書かれていることは、
多感な時期の二年間、ユダヤ人がナチから隠れての日々の暮らし。
戦争の見通しもたたない状態で、
閉ざされた空間で、食料も少なく、
両親との摩擦や、みんながいらだっている中で、
自分を制御しようとしている女の子の日記。

隠れ家という特殊な状態のため、
登場人物は限られそれぞれの個性が描かれている。
何の予兆もなく、いつものように、
「じゃあまた」と日記を締めくくりながら、
日記は突然に途切れ、
8人のうち7人が収容所で死んだということに
救いのなさを感じる。

あとがきに、アンネの平和へのメッセージとか書いているけど、
こんな風に日記が反戦物として使われているのがどうもひっかかる。
読みものは書き手の意図どおり読む必要はないだろうけど、
作者の意図と、
読まれ方が一致していないような。
アンネ・フランクが戦争の犠牲になったのは、
戦争反対の理由にはなるかもしれないが、、
「アンネの日記」を反戦もののテキストとして読むのは
曲解しているとさえ思うんだけど。
そんな意味で、
これからもアンネの日記の扱われ方へは興味がある。

戦争ものとか抜きにして、
アンネの悩みながら成長しようとする姿勢はすごいなと思う。

ただ、長いので飽きた。

ところで、
最初は、このアンネの日記の感想も、
アンネの日記の真似した書き方してました。
この書き方真似たら、
愚痴も活き活き書けるかなと思ったんですが、
失敗しました。
どうも、おっさんの愚痴は想像以上にぐだぐだになるなぁ。

じゃあまたこんど、おっ3より

livedoor Blogでの、おっさんの読書感想文はここで終わっている。

書評(10点中) 5点
秋の100冊で選ばれたの完全版じゃなくて、決定版だ。。。

十五少年漂流記 (新潮文庫)表紙
十五少年漂流記
ジュール・ヴェルヌ
波多野 完治
新潮社 1951-11
定価:¥ 420
285ページ
アマゾンで詳細を見る

そろそろ読書感想文にも
飽きてきたので、
今回は、
十五少年漂流記のブリアンにゴマをする、
読書ゴマすり文を書いてみます。

十五少年漂流記を
読ませていただきました!
ブリアン様は、
以前から、われわれと違うと思っていましたが、
こんなすごい経験をつんでおられたなんて思いもよらなかったです。
2年間も十五人の半分が幼年期の子供たちだけで
無人島で過ごすなんて奇跡っスよ。

バクスターが作った記録をもとに作っている本にもかかわらず、
ブリアン様の賛辞ばかり。
ブリアン様のことだから、
本に書かれていない活躍のほうが多いんじゃないんっスか?

ただ、本を読んでいて残念に思ったのは、
もっと、強引に、
ブリアン様をサポートする人間がいなかったことです。
北東に見た島影など、
ブリアン様の意見を積極的に採用していれば、
もっと早くこの島を抜け出せたのに。
すごく歯がゆい思いがしました。
私自身はなんの役にも立ちませんが、
もし、私がこの十五人の一員であれば、
ブリアン様意見を強く押して、
ブリアン様のお役に立てた気がしてしかたありません。

チェアマン島で貫かれた三つの精神
一、一度行うときめたことは、必ずやりぬくこと。
一、機械を失ってはならない。
一、疲れを恐れるな、疲れることなしには、値うちのある仕事はなしとげられない。
は、これからの私の生きる指針とし、
辛いことがあったとき、
一人ではとても立ち直れないと感じたとき、
十五少年漂流記を開くことにします。
十五少年漂流記は、私の座右の書です。

もし、ブリアン様自身からチェアマンの精神を
ご教授していただいたらこれに勝る幸せはありません。
やっぱり、ブリアン様は最高っスよ。

書評(10点中) 3点

仕事は派遣のプログラマーをしている。
仕事が終われば、違う現場に行かされる。
「出来ません」
と言えば、
「いいよ、じゃあ、他の人雇うから」
という雰囲気がある。

当然のことながら、
僕は働いた分の給料は頂いているが、
働かなければお金がもらえない。
一方で
駐車場を貸しているだけで、
僕の一ヶ月働いたのと同じか、
それ以上のお金をもらっている人がいる。

資本とは「自己増殖する価値の運動体」のことらしい。
「うちには、金のなる木はないねんで」
と、昔、親によく怒られた。
無駄遣いするなと言っていると思っていたが、
問題なのは
働かずに生活できる「金のなる木」=資本を手に入れ、
ブルジョア階級になれということだったのだ!

ブルジョア階級が、すなわち資本が発達するにつれて、同じだけプロレタリア階級、すなわち近代労働者の階級も発展する。かれらは、労働を見出すあいだだけ生き、かれらの労働が資本を増殖するあいだだけ労働を見出す。この労働者は、自分の身を切り売りしなければならないのであるから、他のすべての売りものと同じく一つの商品であり、したがって、一様に競争のあらゆる変転に、市場のあらゆる動揺にさらされている。
岩波文庫 P51より

体も動かしていない株主に対して、
身を削って働いている労働者が
ぺこぺこしなければならない社会が納得いかない。

資本≒金が大事なのか、
働くことが大事なのか、
ここらへんの基準が自分ではっきり区別が出来ない。
働くことは尊いが、
偉いのは金を持っているやつだ
って変じゃないかと思う。

マルクス・エンゲルスは
個人に蓄積するような、資本を制限、廃止しようとし、
ブルジョア階級を廃した、労働者だけの社会を作ろうとした。

昔、聞いたとき、
なんで、
労働を機械とか、猿とかにさせて(←猿の惑星の影響)
労働者を廃して、ブルジョアだけの社会にしないのと思った。
でも、今思うと、
すぐに資本を売って一時的な金を得る人がでて、
資本はかたよる。
全員が横一線にするには、労働者だけの社会じゃないとだめなのかなと思う。

初めて読んだけど、
思った以上に
家族の廃止など、過激な本だった。

国による違いをなくし、全世界を共産党にする。
宗教、道徳も統一する。
宗教、道徳などの価値は、支配階級によって決められてきた。
なら、その支配階級に共産党がなるんだから問題ないだろ?
みたいに読めてしまう。

今、これだけ格差社会といわれている。
消費税上げるより、
累進課税と、相続税あげろよ
と思う。
別に、特別共産党を支持しているわけでもないけど
共産党は、なになってんだと思う。

なんかだんだん、
読書感想文っぽくなくなってきたけど・・・

今回の読書感想文は、
僕もブルジョアのほうに入りたいなと書き出しで、
入れなさそうなのをうすうす感じているときに、
この本を読んで、プロレタリアートの立場で
ブルジョアに対するひがみが強くなりました。
という趣旨の読書感想文でした。
これ以降は、さらに単なるひがみからでた妄想です。

仮面ライダーは
原作は石森正太郎だが、
作家さんは
赤軍派のころに落ちこぼれたエリートが
どこか世界制服の妄想を捨てきれずに書いたものだ
と小耳に挟んだ。

ショッカーというと、

世界政府とか偉そうな事をいいながら、
幼稚園児をいじめているだけ
のイメージが
仮面ライダーを見たこともないのにあったが、

時代劇で悪代官が退治されるみたいに
現代の資本家が

「働きもせずに威張り散らしやがって!
 この利益にたかるだけのハイエナめ!」

と、ショッカーの怪人という名の変態に
さんざん苛め抜かれて、
最後の最後に、おまけで仮面ライダーが現れて、
怪人を懲らしめ、(資本家は救えなかったが)めでたしめでたし

という、時代劇以上のストレス解消痛快活劇なのかなと思って
レンタルで借りてきて見てたら、
そうでもなかった。

書評(10点中) 5点

星を継ぐもの (創元SF文庫)表紙
星を継ぐもの
ジェイムズ・P・ホーガン
東京創元社 1980-05
定価:¥ 693
309ページ
アマゾンで詳細を見る

SFを代表すると言われる作品で、
東京創元社文庫の
ベスト・セレクションフェアで
2005年、2006年、2007年と連続で唯一入っている。

読む前から、定番の小説で失敗しないと思ってたが、
期待以上に面白く、
予想外のラストがすごい。
読み終わっても、
遠い、宇宙と古代へと思いをめぐらせてしまう感じがいい。

読まないともったいないと思う小説の一つ。

世界中が注目している重要な会議に
まるで、その一員として
参加している気分にさせてくれる。
各分野の学者が難しそうな話してても、
わかったつもりになれるように書いている。
発想もすごいけど、
小説家としての腕もすごい。

ちなみに、
映画のZガンダムⅠのサブタイトルは
「星を継ぐ者」を元につけているらしいが、
映画の最初に漂っているノーマルスーツは、
小説からモチーフをえているみたい。
(ZガンダムⅡ「恋人たち」はフィリップ・ホセ・ファーマーという人の小説のタイトルらしい)

書評(10点中) 7点

十角館の殺人同様
「あんまり書くと、小説の面白さを損ないそうなので書かないけど」
と書こうと思ったんだけど、
だったら、なんで読書感想文をネットで
公開してんだろうと思った。

恐るべき子供たち (光文社古典新訳文庫)表紙
恐るべき子供たち
コクトー
光文社 2007-02-08
定価:¥ 540
262ページ
アマゾンで詳細を見る

鉄の処女・エリザベートと、
雪の若者・ポールの姉妹は
世間と隔離された「子供部屋」で
夢想と現実を織り交ぜた遊戯で
毎日を過ごす。
無垢で残酷で脆い姉弟の愛憎劇。

本を読んで、感想を書く前に、
他の人の感想をネットで読んだら、
自分が思ってたところと、
他人が焦点を当てるところが
違ってたので、困った本。

「子供部屋」と遊戯と、
現在のニートを結びつけるような感想が
あるのかなと期待してたらなかった。
代わりに
解説の影響もあってか、
悪魔的な美少年のダルジュロスと引っ付けて
悲劇的な結末が運命付けられた話
というのを、クローズアップしてる感想が多かった。
ダルジュロスがポールの運命を左右する人物はわかるけど、

あらかじめ神のような絶対者によって運命を決定された人物たちが演じる純粋無垢の運命悲劇といえよう。

光文社古典新訳文庫P249解説より
っていうのは言い過ぎの気がする。
運命って言ったって、
ストーリー=運命が、作者のさじ加減で決まるのは小説全部一緒だし。

僕は、
小説の最初に書かれている、
(長いので自分の好みでまとめると)

子供は動物や植物に似た本能をもち、
独特の儀式を秘密裏に行っている。
その儀式は、
計略や、生贄や、即決裁判や、脅迫や、
拷問や、人身御供が付きものであるが、
その内容は独特の隠語を使うので、
ほとんど子供にしか理解できない。

というのを、
二人の姉弟が体現した小説と思った。

タイトルの
「恐るべき子供たち」
恐るべきはこの儀式のことを言っているのと思う。
原題も
Les Enfants Terribles
で複数ぽいし、
恐るべきは、
ダルジュロスでも、エリザベートの最後の行動(って書いてるのもあったけど)
のような特定のものをさしてるんじゃない思った。
訳なのでよくわからないけど、
恐るべき手を洗うエリザベートっていう
変わった記述が最後のほうにあるけど
この恐るべきも
儀式が下された手をって意味と思った。

関連がわからないけど、
恐るべき子供ってフランス語で用語があるらしいですね。

とにかく、
いろんな解釈してしまうぐらい面白い。
訳もいい。
光文社古典新訳文庫はいい。
いつか、一度岩波で挫折した、
カラマーゾフの兄弟を光文社古典新訳文庫で読むぞ。

書評(10点中) 6点

怪人カリオストロの娘で、
100年間、変わらぬ美貌を保ち続ける
カリオストロ伯爵夫人。

「(略)だったら、わざわざ非難し合うこともないわ、ラウール。わたしはあんたの生活を知っているし、あんたは偶然わたしの生活を垣間見た。それならお互い、目をつぶりましょう。盗みは褒められたことじゃないからこそ、黙って知らないふりをするの」

ハヤカワ文庫P135より

不二子顔負けの、
盗み、誘惑、裏切りをする
カリオストロ伯爵夫人と
アルセーヌ・ルパンを名乗る以前の、
20歳そこそこのラウールが、
秘宝をめぐる争奪戦に火花を散らす。
そして
カリオストロ伯爵夫人は
自分の作り上げた謎という暗闇で
孤独に生きる女だった。

面白い。
感想文用に、
気に入った一文に、しおりを入れるけど、
どれにしようか
迷うくらいに
気に入った言い回しがいっぱいあった。

アニメの「カリオストロの城」と
配役を比較して読むのも面白い。
「カリオストロ伯爵夫人」にも
純真で、か弱いクラリスが登場する。

カリオストロ伯爵夫人に
ルパンが
「クラリスの純潔を汚しておいて」
と攻められるシーンがある。
「カリオストロの城」での設定を考えると笑うようなやりとりだけど、
読んでる時点では、
「カリオストロの城」を忘れるぐらい
「カリオストロ伯爵夫人」に引き込まれる。

アニメではクラリスと分かれるが、
小説では、
ルパンはクラリスとXXし、
純真なクラリスの前では、XXXXXことをXXまで隠した。

ちなみに
カリオストロ伯爵夫人の続編として
カリオストロの復讐
というのがあるらしい。

カリオストロ伯爵夫人が
ルパンから奪ったXXが、
4半世紀以上して
ルパンの前に現れるらしい。

読みたいけど、
創元推理文庫は、ルパンの訳が、リュパンだし、
偕成社文庫は、子供向けっぽい。
この平岡さんの翻訳がよかったので
平岡さんの訳で出るを希望。

この本の解説をまねしして、一部伏字。
また、ミステリーの類の感想はこの手を使うかもしれない。
読み返して、自分でも何を書いたか忘れそうだけど。

書評(10点中) 6点

タイムマシン (角川文庫)表紙
タイムマシン
H.G. ウェルズ
角川書店
発売日:2002-06
定価:¥ 500
270ページ
アマゾンで詳細を見る

手塚治虫は「火の鳥」で西暦3404年、一度人類を死滅させ、
田中芳樹は「銀河英雄伝説」で西暦2801年に宇宙暦1年として生活圏を太陽系外に移し地球を辺境とする。
(機動戦士ガンダムは、西暦2045年が、UC1年という説が昔はあったらしい)
SFで、未来人類をどう書くのか興味があります。

おそらく、現在の作家が未来を描写する場合、
環境問題や、強力な破壊兵器が存在する以上、
地球に生活圏では、西暦が5000年も続くと考えないと思う。

この小説は、
環境問題や、強力な破壊兵器が存在せずに、
地球の生活圏に危機感を持たなくてもすんだ昔の作家が
802701年、地球の未来を描いた小説。

人類は快適な安易な生活を求め、安定して永続的な調和の取れた社会という標語のもとに、たゆまず努力して、その目的を達した――それがこんな結果を招くとはね。
(角川文庫 P100より)

人類は自然を征服した。
社会は資本家と労働者に分かれ、
労働者は地下に押し込まれて労働を強いられ、
目的がなくなった資本家は行動する必要がなくなり退化していった。

この小説の面白いと思ったところは
目の前の光景を見て、
なぜ、人類がどのような歴史をたどってこうなったかを
主人公が考えているところ。

確証がとれないのだから、
しょうもないものを見て、
もっとむちゃくちゃな推論があっても
面白かったかもしれない。

(ところでドラえもんのタイムマシンで人類滅亡の未来まで行った事あったのかな?)

書評(10点中)
タイムマシン 7点
盗まれた細菌 3点
深海潜航 4点
新神経促進剤 4点
みにくい原始人 2点
奇跡を起こせた男 4点
くぐり戸 6点

ジーキル博士とハイド氏 (新潮文庫)表紙
ジーキル博士とハイド氏
スティーヴンソン
田中 西二郎
Robert Louis Stevenson
新潮社
発売日:1967-02
定価:¥ 300
130ページ
アマゾンで詳細を見る

2重人格の小説にしては、
たいしたことない小説だけど、
サスペンス小説としてなら面白い。
でも、
サスペンス小説にしては、
落ちが知れ渡りすぎている小説だと思う。

普通に読んでいたら、
最後までジーキル博士とハイド氏が同一人物と疑うこともなく
衝撃の話だったかもしれない。

ジーキル博士氏の不可解な行動。
物語は緊張感あふれている。
にもかかわらず、
なんと、
ジーキル博士とハイド氏が同一人物という
衝撃の事実は、
読む前から
裏表紙の解説で、暴いちゃってる
どっちかというと、
2重人格と分かってからの話が主みたいになって
物語上、まだ隠してるの、感がある。
そのために
ジーキル博士とハイド氏は
サスペンス小説として価値が損なわれてると思う。

それにしても、
新潮さん、
お願いですから
内容が知れ渡ってる名作だとしても
裏表紙にあからさまにネタばれを書かないでください。

うかうかと裏表紙の解説を読めません。

モームの名作「月と六ペンス」のラストを
裏表紙の解説で知った時は、
あまりにも嘆かわしくて、
これをテーマにして
大学にレポートを提出した。

何かレポートを装飾して作成しようというワード文書作成の講義で

再読
書評(10点中) 5点

ティファニーで朝食を (新潮文庫)表紙
ティファニーで朝食を
カポーティ
竜口 直太郎
新潮社
発売日:1968-07
定価:¥ 540
266ページ
アマゾンで詳細を見る
There was once a very lovely,very frightened girl. She lived alone except for a nameless cat,
映画「ティファニーで朝食を」 売れない小説家がタイプライターで打っていた一節より
あるところに、とてもかわいくて、とてもおびえた少女がいました。 名もない猫と住み・・・

映画を見たとき、相当中身のない話だと思いました。
映画を見てはせっせこ点数をつけてた点数は、
たぶん(10点中)4,5点ぐらい。

だけど
ガンダムとジプリ以外で
僕が著作権が切れていないDVDを持っているのは
「3つ数えろ」と、この「ティファニーで朝食を」の2本だけ。
最後のシーンの共演のジョージ・ペパードの顔がすごく印象的で
なんかの時に衝動買いしてしまいました。

そんな少し思い入れもある映画で
原作者のカーポティが小説と違うと怒ってたと小耳に挟んだので
自由自由と思いながら
ティファニーに行かなければ不安をぬぐいきれない
消費社会の悲劇
のようなテーマがあるんかなぁと気になってました。

で期待して読むと、
最初の書き出しも上記の書き出しじゃなかったし、
「いやな赤」がプロレタリア独裁という思想的なものを含んでおり
消費社会を否定するような話じゃなかった。

「(略)あたしがお金持ちになり、有名になることを望まないというんじゃないの。(略)ただそうなっても、あたしの自我だけはあくまで捨てたくないのよ。ある晴れた朝、目をさまし、ティファニーでご飯を食べるようになっても、あたし自身というものは失いたくないのね。あんたも一杯ほしいんでしょ」
新潮文庫P58より
映画では ティファニーに行くと気が晴れるから、ええわぁって言ってたのに。

本を読む限り、
自由気ままな主人公が、
誰かに所属すること、依存することなしせずには見つかることのない
安住の地を探すお話。
なんかな?
映画を見直すと確かに最後にそんなこと言っているけど
どっちかというと、くどき文句の代わりで、
しかもハッピーエンドなので、まったく心に残らなかった。
本の方は、
終わりも、ホリーはどうなるんだろう、
というすっきり感がなくて、
読後感も
ホリーの生き方に疑問が残る。

映画はホリーの生き方に感情移入出来なかったのが大きい。
小説では、
映画よりさらに、
ホリーを観察してる方を中心に書いているので
感情輸入できない戸惑いは少なかった。

カーポティはホリーの役にマリリンモンローを希望したようだが、
確かに、
派手さ、自由、幸せになれなさそう、
でぴったりの気がした。

その他の短編も面白い。

書評(10点中) 5点

前回の続き。
キャサリンが亡くなり、
ヒースクリフは、弱りきって帰宅しようとする。
弱っているヒースクリフを亡き者にせんと
キャサリンの兄とヒースクリフの妻は、
ヒースクリフを寒空に締め出した。
ぶち破って家に入ってきた彼に
キャサリンの兄は襲い掛かったが逆に叩きのめされた。
一方ヒースクリフの妻は、その隙に逃げ出して、
永久に帰ってくることはなかった。
ヒースクリフは、キャサリンの兄の財産を奪い、
キャサリンの兄の子供を使用人として育てた。
その後、自分の子供と
キャサリンの子供と無理やり結婚させ、
キャサリンの夫の財産も奪った。
しかし、彼は、キャサリンの幻を見るようになり。。。
モームに「世界の十大小説」の一つに挙げられ、
英語で書かれた三大悲劇にも挙げられる
うしなった偶像を思いつめて偏執狂になった男の話。

「(略)ほんとうにみじめなのね、そうでしょう?悪魔みたいに孤独で、そして嫉妬深いのだわ。だれも、あなたを愛さない――だれも、あなたが死んでも、泣きはしない。あたし、あなたにはなりたくない!」 岩波文庫(阿部知二訳)P196より
物語の4割近くが罵り合いや、威嚇の類で、 主人公が弱ると、鬼が島の鬼が退治されたなみに、 皆が幸せになる物語も珍しい。

この本が僕にとって印象深いのは、
モームの「世界の十大小説」を読んだおかげでした。
モームは世界の十大小説に挙げときながら、
ここは良くないと指摘してて、
自分でもうすうす感じていたことが
すんげーすっきりしました。

このモームのを読んでから、
小説を読んでから、人の感想を読むのが楽しみになりました。

書評(10点中) 6点

世界の十大小説 (上) (岩波文庫)表紙
世界の十大小説
サマセット・モーム
西川 正身
William Somerset Maugham
岩波書店
発売日:1997-10
定価:¥ 735
316ページ
アマゾンで詳細を見る

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