あ行の作家: 2007年7月アーカイブ

風林火山 (新潮文庫)表紙
風林火山
井上 靖
新潮社
発売日:2005-11-16
定価:¥ 540
337ページ
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ほこりのかぶった小説が、
「テレビ放送中」と押し出されてるのを
より見るけど、
買おうと思ったことはありませんでした。

今回は、新潮文庫の100冊で選ばれたので購入。

読んでみると、
両親が、大河ドラマを見てる隣で、
「来週は、板垣信方が死ぬごろやなぁ」
「いやぁ、原作では・・・」
と、言うのは気分が晴れる。

山本勘助は有名だけど、実在が疑問視されていた。
だから、一体何を書くんだろうと思っていたら、
話の骨は諏訪の由布姫だった。

「みんな死んで行く。せめてわたし一人は生きていたい」
姫は言った。その言葉は勘助が今まで耳にきらきらした異様な美しさを持ったものであった。武家の女なら誰も口に出すのを憚る言葉だったが、心を直接打ってくる何かがあった。
新潮文庫 P63より

勘助は信玄に献身的で、
強気な由布姫に振り回されてるだけの存在で、
キャラクターとして今ひとつ。
目立った戦術も出ずに今ひとつ。
せめて
由布姫をもっと前に出して諏訪への執念か、
生への執着を出してほしかった。

引用のシーン以外
全体的にすっきりしていて
どろどろ感がなかったのが残念。

最後の川中島の戦いで、
勘助の作戦が完全に裏目に出たときの
勘助の焦燥感と、
信玄の落ち着いた態度が
仕事柄
バグを出しておろおろしているプログラマーと
落ち着いて考えてるシステムエンジニアを思い浮かべて面白かった。

書評(10点中) 4点

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