大平光代の最近のブログ記事
![]() | だから、あなたも生きぬいて 大平光代 講談社 2003/05 定価:¥ 580 アマゾンで詳細を見る |
「だから、あなたも生きぬいて」
も、
私は非行から立ち直って成功しました。
「だから」、(私のように)あなたも生きぬいて
という、意味かと思い、
上から目線の書名が不愉快でした。
じゃあ、この人のゴールは何?
自分の何を栄光と思って、
自分を手本にしなさいみたいなこと言ってんの?
と、
最後の終わり方が非常に気にして読みました。
で、
読むと、いい小説だった。
完全に書名から思い違いしてました。
終章は「後悔」で終わるように、
自分の人生を成功だと思っていない。
この小説を読んで、
(まったく、人の迷惑にならない、
人に心配をかけない人生を波乱万丈と呼ばないとして)
人の道を外れて波乱万丈の人生を
自慢げに言う人への違和感が分かった気がしました。
人に申し訳ない。心配をかけてしまった。
と言う気持ちがわかないのかなと言うことです。
自分が立ち直ったから、
すごいであって、自己完結してる。
もし、迷惑をかけた人が生きていて、
許してくれるなら、
少しは自分の気ははれるかもしれない。
しかし、更正する前に、
迷惑をかけた人が死んでしまったら、
どんなに更正しても許されることはない。
一生悔やみながら
生きていかなければならないのに、
いや~、昔はやんちゃでした。
と、笑って済ませれるような、
それをかっこいいと思わせる風潮に
違和感を感じていたんだと思います。
この小説は、
過去に道を外れてしまったことを後悔して、
一生罪悪感を背負いながら、
残った母親への孝行を誓って終わっている。
生きていれば
いつでも、探せばチャンスはある。
今までの、償いができる。
生きていることだけでも、親孝行だ。
「だから」あなたも生きぬいて
という書名なのかなと思った。
久しぶりに半泣きになりながら小説を読みました。
書評(10点中) 7点
読みやすさ +0.5点
趣味は「読書」:だから、あなたも生きぬいて
